催眠療法の応用例を解説
催眠療法(ヒプノセラピー)の応用例を症状別に解説しています。
日本催眠協会での実例も踏まえながら、一般的な方法を記載しております。
なお、当ページの作成に当たっては、斉藤稔正氏の著書を大いに参考にさせていただきました。
1.催眠療法(ヒプノセラピー)でリラックスする例
2.催眠療法(ヒプノセラピー)で禁煙・禁酒を実現する例
3.催眠療法(ヒプノセラピー)で不眠を解消する例
4.催眠療法(ヒプノセラピー)で早漏・インポテンツを改善する例
5.催眠療法(ヒプノセラピー)で不感症を改善する例
6.催眠療法(ヒプノセラピー)で学力を上げる例
7.催眠療法(ヒプノセラピー)で乗り物酔いを克服する例
8.催眠療法(ヒプノセラピー)で偏食を解消する例
9.催眠療法(ヒプノセラピー)で夜尿を解消する例
10.催眠療法(ヒプノセラピー)で受験に成功する例
11.催眠療法(ヒプノセラピー)であがり症を克服する例
1.催眠療法(ヒプノセラピー)でリラックスする例
最近ではストレスの原因となる要素は社会の至る所に溢れている。また、それに伴って人々は過剰な緊張状態を余儀なくされている。この緊張状態を解消するために、様々な方法が試みられているが、催眠療法も有効な方法の一つだと言える。すなわち、催眠療法を利用することによって、心身のリラックスを図り、それにより緊張を解消し、健康を維持することが可能となる。自律訓練法の権威であったルーテは、ストレス等による生体内のアンバランスが、リラックスによって脳内の変化をもたらし、再び元のバランス状態を取り戻すと指摘している。催眠療法をリラックスの目的で利用する場合は、特別な暗示の言葉は必要ない。軽い催眠状態でも十分にリラックス効果が期待できるので、多くの人に貢献できるであろう。ただ、催眠状態で「これからのあなたは、今と同じように、いつでもどこでもリラックスできるようになります」と暗示しておけば、普段からリラックスできるようになり、さらに大きな効果が期待できるはずである。
2.催眠療法(ヒプノセラピー)で禁煙・禁酒を実現する例
喫煙や飲酒が健康に有害だということは、大抵の人が熟知している。にも拘わらず、これらが完全に無くなることは考えにくい。これらに対するセルフコントロールは、単に意志だけでは不十分である。習慣化された学習行動は潜在意識のレベルで行われている。だから、これらをコントロールするには、潜在意識の面からの働きかけが必要である。催眠療法はこの点でかなり効果の期待できる方法だと言える。具体的な催眠療法の暗示は「これからのあなたは、いつでもどこでも、煙草(お酒)を目の前にすると、全く吸いたく(飲みたく)なくなります」とすればよい。また、少しずつ減らしていく場合には「これからのあなたは、煙草(お酒)を少し吸った(飲んだ)だけで十分です。すぐに吸いたく(飲みたく)なくなってしまいます」と暗示すればよい。
3.催眠療法(ヒプノセラピー)で不眠を解消する例
不眠といっても全く眠っていないわけではなく、眠ろうとした時に眠れない場合がほとんどである。そのため、授業中や仕事中に眠くなり、夜中に頭が冴えるといった反対の生活になり、不便な問題を作り出している。こうした行動は繰り返しによって習慣化された行動であり、これを抑制するには、催眠療法のように潜在意識のレベルからのアプローチが有効である。具体的な催眠療法の暗示としては、直接的なものと間接的なものとがある。前者は「これからのあなたは、すぐに眠れるようになる」というような暗示である。それに対して、後者は「春の野原の景色(その人の好みの情景)を思い浮かべましょう。すると、体中に気持ちいい暖かさが広がってきます。あなたはただ、その心地よい気分の中にのんびりと浸っていればよいのです」というような暗示である。後者の方が効果的な場合が多いが、前者が効果的な人もいるので、催眠療法の暗示は人によって使い分けることが大切である。
4.催眠療法(ヒプノセラピー)で早漏・インポテンツを改善する例
男性の性的不適応で最も典型的なものとして、早漏とインポテンツがあげられる。もちろん、肉体的原因のために起きる場合もあり、包茎が原因の早漏、脊椎疾患や糖尿病が原因のインポテンツということも考えられる。しかし、心理的原因のために起きることも多く、この場合は催眠療法による効果が十分に期待できる。具体的な催眠療法の方法としては、イメージと言葉の暗示を利用することが多い。例えば、性交時の過剰緊張による勃起不全の事例であれば、次のように行う。まず、催眠状態に誘導して、性交時にうまくできている場面を強くイメージさせる。そして、与える暗示の言葉は「これからのあなたは、今と同じように安心して自然にできるようになります」とすればよい。
5.催眠療法(ヒプノセラピー)で不感症を改善する例
女性の不感症の原因を探ってみると、男性側に原因がある場合と女性自身の側に原因がある場合とがある。後者では、性に対する考え方が未熟であったり、相手に対する不信感・嫌悪感がその原因と考えられる。不感症の改善に際しては、カウンセリングにより性に対する考え方の再教育と、催眠療法によりイメージを中心とした方法で馴らせていくことが効果的である。例えば、子供の頃から性交が不潔なものだと教えられてきた女性の事例であれば、具体的には次のように行う。まず、催眠状態に誘導して、性交は不潔なものではないことを強調し、夫(彼氏)との行為が楽しく行われている場面をイメージさせる。そして、与える暗示の言葉は「これからのあなたは、セックスを行う時、今と同じような楽しいイメージが浮かんできます。そして、実際に楽しくセックスを行うことができます」とすればよい。
6.催眠療法(ヒプノセラピー)で学力を上げる例
子供達が潜在的に持っている能力を伸ばしてあげることは大人の役割である。学習指導において最も大切な点は、子供達に学習への意欲を持たせることである。そこで、催眠療法が応用できる可能性を探ってみると、かなり効果的に利用できることが分かる。つまり、催眠の持つ特徴を利用することで、通常の場合よりも大きな成果をあげることができるのだ。例えば、勉強に興味を持たせるためには、勉強の前に軽い催眠状態に誘導し、楽しく自信を持って集中して勉強しているイメージを描かせ、さらにそれを暗示の言葉で強化するという方法がある。また、意欲の低い子供に対しては、先生や親に褒められたイメージを描かせるという方法もある。集中できない子供の場合であれば、催眠状態を繰り返し体験するだけでも集中力は高まるが、さらに集中力を高める暗示の言葉を与えておけば、学習効果は一段と増進するであろう。記憶できない子供の場合でも、催眠療法を利用すること自体がイメージ力を活性化することになり、それは記憶力の促進にもつながる。
7.催眠療法(ヒプノセラピー)で乗り物酔いを克服する例
乗り物酔いは心理的原因の場合が多い。それが証拠に、偽薬(プラシーボ)でも乗り物酔いに効果があるという結果が報告されている。従って、催眠療法で乗り物酔いの改善は可能である。すなわち、催眠状態に誘導して、快適に乗り物に乗っているイメージを描かせればよい。具体的な言葉は「あなたは今、乗り物に乗っています。窓から見える景色がとてもきれいに流れてゆきます。乗り物の揺れに合わせて、あなたの体も自然に揺れています。今日はとてもいい気分です。乗り物に乗ることが楽しくなってきました」とすればよい。乗り物酔いの改善については、催眠療法の有効性が他の療法を遙かに凌いでいると言えるだろう。
8.催眠療法(ヒプノセラピー)で偏食を解消する例
催眠療法は偏食の矯正にも有効であり、多くの研究がなされ実績があげられている。イメージと言葉の暗示を利用すれば十分に効果は現れる。例えば、ピーマン嫌いの場合、催眠状態に誘導して、次のようなイメージを描かせればよい。「あなたは今、とてもお腹が空いていて、何でもいいから食べたい気持ちになっています。すると、目の前に何か食べ物が見えてきます。普段は食べないピーマンが見えますね。でも今日は美味しそうなので食べられるかもしれません。では少し食べてみましょう。ほら大丈夫ですね。美味しいでしょう」とすればよい。さらに続けて「これからのあなたは、さっき食べたのと同じように、いつでもピーマンが美味しく食べられますよ」と暗示しておけばよい。このような催眠療法を繰り返しているうちに偏食は改善していくはずである。
9.催眠療法(ヒプノセラピー)で夜尿を解消する例
夜尿の改善にはいくつかの療法が考えられるが、中でも催眠療法は有効な方法である。夜尿は何度も繰り返しているうちに、習慣化してしまうことが多い。そこで、これを解消して新しい行動を形成していくための暗示を催眠状態で与えればよい。具体的な暗示の言葉は「これからのあなたは、眠っている時におしっこがたまってきたら、自然に目が覚めます。これまでのように、半分眠っているような状態ではなく、はっきりと目が覚めます。そして、おしっこがしたいことに気がつきます。ですから、あなたはすぐに起きてトイレに行きます。そして、トイレの中でちゃんと用を足すことができます」とすればよい。このように催眠療法で夜尿症を改善していくのである。もっとも、何らかの心理的な原因がある場合は、その問題を解消することが先決である。
10.催眠療法(ヒプノセラピー)で受験に成功する例
模擬試験の成績が悪かったりすると、その科目に対して劣等感を持ってしまい、学習意欲が低下したり、不安に駆られることが少なくない。このような場合、催眠療法を利用したイメージリハーサルによってモチベーションを高める方法が効果的である。受験日が近づくと、緊張・不安・焦燥はピークに達する。その結果、眠れない・落ち着かない・イライラするといった状態になりがちである。そして、試験当日は、頭がぼんやりし、集中できず、その結果あがってしまい、本来の実力を十分に発揮できないことが多い。これでは今までの努力が無駄になってしまう。受験での成功は、落ち着いて普段通りの実力をいかに発揮できるかにかかっている。催眠療法はこうした条件作りに最適の方法といっても過言ではない。当日の受験会場の場面を催眠状態でイメージリハーサルするだけでも大いに成果が期待できるであろう。
11.催眠療法(ヒプノセラピー)であがり症を克服する例
あがりやすい人は一般的に何らかの観念にとらわれ過ぎる傾向がある。つまり自意識過剰と言えそうだ。多くの人が自分に注目していて、うまくできなければ笑われるのではないか、といった観念にとらわれていることが多い。これでは緊張して不安が強くなるのは当然である。本番(発表・演奏・大会等)の場面においても平常心を保てるようになることがポイントだ。そこで本番の場面に慣れる練習をすればよい。練習に当たっては、催眠療法を利用したイメージリハーサルが最も効果的な方法であろう。具体的な方法としては、催眠状態に誘導して、本番の場面を強くイメージさせる。その際に、平常心で本来の能力を発揮している自分の姿に繰り返し集中させる必要がある。そして、与える言葉の暗示は「これからのあなたは、今と同じように平常心で行うことができます」とすればよい。あがり症の改善については、催眠療法による改善実績も多く、その効果が十分に期待できることは疑う余地もない。
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